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女性たち

「女性の12人に1人が乳がんにかかる」

30代を境にぐっと罹患率(※1)が増え、50代前半でピークを迎えています。30代を境にというだけで、決して20代でも珍しくない乳がん。乳がん罹患率が高くなっている背景に、「女性ホルモン」・「食生活の変化」・「女性の社会進出」が挙げられています。

なぜこれらの背景が、現代女性と乳がんを結びつけているのでしょうか?

※1…罹患率:一定期間(大体1年間)に、特定の集団内(多くは都道府県単位)で、対象の病気に新たにかかった人の人数を割合で示したもの。

女性らしい体を作りすぎてしまう!?女性ホルモンによる影響

女性らしさを作る女性ホルモン「エストロゲン」。エストロゲンが活発な時期は、女性がイキイキと輝ける期間で、ダイエットやバストアップの結果も出やすいとされています。女性にとってメリットの多いエストロゲンですが、過剰になってしまうとやはり体への影響が出てしまうものです。

エストロゲンと乳がんの関係についても、この体への影響として指摘されています。ですが、女性ホルモンの分泌量は20代後半から30代にかけてがピークで、それ以降の分泌はぐっと減ってしまうのに、なぜ50代前後での罹患率が最も高いのでしょうか?それには、エストロゲンの分泌経路と受け取る容器が大きく関連していました。

肥満

肥満

突然ですが、お相撲さんを想像してみてください。大きな体格に、女性と張り合えるのではないかと思えるほどの胸を持っていますよね?これは、体についた脂肪細胞がエストロゲンを生み出した結果によるものなんです。

一般的に卵巣から分泌されるエストロゲンですが、男性でも少量の分泌があるのはこの脂肪細胞によるものなのです。つまり、女性は、通常の女性ホルモンの分泌に加え、肥満傾向にあれば、脂肪細胞からのエストロゲンの影響を受けるということになります。

特に注意すべきなのは、閉経後の肥満です。本来であれば、女性ホルモンの分泌が減少することで閉経が起こります。それなのに、閉経後、肥満体型だと、細胞からエストロゲンが分泌され血中濃度が高くなります。閉経後に血中のエストロゲンが増えることは、女性ホルモンのバランスに乱れを生じさせ、結果乳がんにかかる可能性が高まるのです。ちなみに、ウエストが10センチ増えると13%、BMIが1上がると4%、乳がんにかかるリスクが高くなるとされています。

出産経験の有無

妊娠

出産経験のない女性は、出産経験のある女性に比べて乳がんにかかる可能性が高くなるといわれています。出産経験のない女性の体内には、エストロゲンが休む暇もなく分泌されています。反対に出産経験のある女性は、妊娠中はもう一つの女性ホルモン「プロゲステロン」が、妊娠状態の維持のために活躍するので、体内で優位になります。つまり、妊娠というエストロゲンの分泌が抑えられる期間があるため、その分、エストロゲンによる体への影響が少なくなるというわけです。

がん細胞のスイッチにもなるエストロゲン

スイッチ

エストロゲンは年齢とともに分泌が減っていきます。こうなると、女性の体の中では、減っていくエストロゲンを少しでも多くうけ止めようと、乳管の細胞にエストロゲン受容体が増えてきます。エストロゲンとエストロゲン受容体が結びつくと、細胞分裂・細胞の増殖が促される仕組みになっているので、エストロゲンの恩恵を受けることができるのです。

細胞分裂・細胞の増殖自体は悪いことではないのですが、分裂・増えた細胞の中に、何かの原因で傷ついたがん細胞があることがあります。つまり、エストロゲンとエストロゲン受容体の結びつきが、がん細胞を分裂・増やすスイッチにもなる可能性があるのです。エストロゲンが分泌される量・期間が長ければ長いほど、乳がんに繋がりやすいというのは、エストロゲンの細胞分裂・増殖を支える活動期間を増やしていることによるものなのです。

食生活の変化が胸への栄養過多を生み出す!?

戦後、日本人の食卓は、ガラッと変わり、栄養価が高いものを幼いころからしっかり食べるのが当たり前の社会になりました。食生活も、和食から洋食へと変化して植物性脂肪よりも動物性脂肪を摂る機会が多くなり、これらの食スタイルの変化が、女性の体に大きな変化をもたらすようになったのは言うまでもありません。

栄養たっぷりの食生活が生み出す女性のリズムの変化

世代

まず、十分な栄養により成長が早まって、生理を初めて迎える初潮年齢が早くなり、閉経の時期も遅くなりました。生理を迎えた年齢から閉経までが長いということは、女性ホルモンのエストロゲンと付き合う期間が長くなると言えますよね。エストロゲンがと長く付き合うようになるということは、前述にもあるように、エストロゲンが乳がんの発症に関わるきっかけとなるのです。

実は食の欧米化に体は追いついていない!?

動物性脂肪

また、食生活で多く摂られるようになった、動物性脂肪は、日本人の体のつくりでは、うまく消化できないと言われています。動物性脂肪を消化しにくいことは、腸内環境の乱れに繋がります。腸内環境の乱れは、毒素を体内にため込むようなもので、リンパや血流の流れにも影響を及ぼし、結果、女性ホルモンの乱れにもつながるので、乳がんへと繋がりやすいリスクとして挙げられています。

飲みすぎには気を付けて!アルコールと乳がんの関係性

ビール

加えて、アルコールの摂取量の増加も関係しているのではないかと言われています。欧米では多くの研究で、飲酒が乳がんの発症率を高めるのは確実だといわれていますが、あくまでそれは、データに基づくもので、「なぜ発症に結びつくのか」までは明らかになっていないそうです。アルコールに入っているエタノールが分解されて作られる発がん性物質アセトアルデヒドや、葉酸破壊、女性ホルモンへの影響等あらゆる要因が考えられてはいるようですが…。ですが、飲酒量が多い人ほど、乳がん発症率が高くなるのは事実ですので、お酒はほどほどに、溺れないようにしましょうね!

女性の社会進出が乳がんに繋がる理由

女性の社会進出と共に、変化してきたことがあります。女性の晩婚化・出産の高齢化です。

社会で活躍!結婚は先延ばし?

キャリアウーマン

女性の社会進出によって、男性並みの仕事の量はもちろんですが、求められることも女性の地位向上によって変化してきました。女性はどんどん仕事で充実感を得られるようになったこともあり、初婚年齢が上がっています。初婚年齢が上がることによって、初産の年齢も必然的に上がります

初産年齢が高くなればなるほど、授乳に向けた乳腺の発達が体に大きな影響を及ぼすことが、乳がんの発症率を高くする要因として挙げられているのです。実際に行われた研究によると、22歳以前に出産を経験した人と、30歳以上で出産を経験した人の閉経後の乳がん発症リスクを比較したところ、後者の方が2.1倍リスクが高いというデータもあります。

出産回数と高齢出産のリスク

高齢出産

また、高齢出産は乳がんリスクだけでなく、様々なリスクを伴うため、どうしても、出産回数も少なくなってしまいます。ですが、出産回数も乳がんリスクと深く結び付いているのです。出産回数が多くなればそれだけエストロゲンが抑えられる期間が長くなるということなので、納得できますよね。

もちろん、女性の社会での活躍が悪いということではありません。それだけ多くの女性が活躍できる場面が増えていることは、同じ女性としてうれしいことだと思います。ですが、社会で活躍すればするほど、乳がんリスクが高まるなんて…そんなことって…。

まとめ|乳がんと女性は切っても切れないもの

ピンクリボン

あらゆる要因はあれど、結局のところ、エストロゲンが乳がんに大きく関わっていることが分かったのではないでしょうか?女性は生理が始まる年齢から閉経まで、本当に長い期間、体を、そしてエストロゲンを酷使しているのだというのも驚きですよね!

皆さんも、食生活や仕事・生活リズムに関して譲れないところもあるでしょう。ですが、何事も体が資本だと、私は強く思います!

妊娠出産に関しては、タイミングというものもあるでしょうし、皆さんの人生設計も大きくかかわってくるところなので、推奨することはできません。なので、まずは、簡単に取り組めるところから。和食を増やしたり、肥満気味ならちょっとスリムアップのために運動をしたり、、休肝日を作ったりと、日々の生活にちょっとした工夫を加えるだけで、乳がん発症リスクの低減への可能性も見えてくるのではないでしょうか?

また、乳がん検診・乳がんのセルフチェックは、女性にとって本当に必要になってきています。乳がんの実情やリスクを見ると、乳がんのリスクが高いところばかりに目がいきがち。ですが、今の時代、だれが乳がんにかかってもおかしくない要因があちこちに転がっています。だからこそ、予防・早期発見に繋がることを、自ら進んですることが安心にも繋がります。

エストロゲンとうまく付き合いながら、乳がんの検診・セルフチェックで、乳がんへの不安を少しでも自分の力で解消に導くようにしませんか?

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食べることが大好きなローズです。常に何か食べています(笑)。胸に良い食べ物とか、飲み物とかはお任せください♬リサーチ済みです!でも最新情報もきちんと入手してみなさんの力になれる記事を書いていきたいと考えています。よろしくお願いいたします。

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